« 9月17日ありがとうございました! | トップページ | 10月4日早稲田大学交響楽団秋季演奏会 »

9月29日新井晴みさん『エリカ』シナリオ朗読、そして……。

午前11時から亀戸文化センターへ。

新井晴みさんがライフワークにされている

『エリカ』のシナリオ朗読会に行ってきました。

原作は、ルース・バンダー・ジーさん、

イラストは、ロベルト・インノチェンティさん、

訳は柳田邦男さん、原作本は講談社から

出版されており、第二次世界大戦下のドイツで

ダッハウの収容所に向かう列車の中で、

ある母親がとった「生」と「死」の究極の選択

についての実話をもとに描かれたおはなしです。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%AB-%E5%A5%87%E8%B7%A1%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%A1-%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC-%E3%82%B8%E3%83%BC/dp/4062124858/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1380476342&sr=8-1&keywords=%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%80%80%E7%B5%B5%E6%9C%AC

__

そして、シナリオは布勢博一先生。

新井さんは、いたいけな10歳のユダヤ人の少女エリカ、

50歳になったエリカ、

大らかで人情味溢れるドイツ人の養母ヘレン、

ユダヤ人の実母マルゴットの四役を

お一人で演じ分けられるのですが、

今日の朗読は鬼気迫るものがありました。

NHKの朝ドラ『風見鶏』の頃から

大好きな女優さんですが、

今日は新井さんの底力を十二分に

見せて頂いた気がします。

布勢先生が満身の思いを込めて書かれたシナリオを

演出家もなく、一人で演じきる……ということは、

実はものすごーーーく贅沢なことだと思います。

(ほんとにほんとに……!)

布勢先生の『エリカ』のシナリオは、

セリフはもちろん、際立っていますが、

この朗読では、新井さんがト書きまで

読まれる……というのが魅力の

一つにもなっています。

情景描写だったり、

登場人物のふとした動きだったり……と

なにげないト書きの言葉が

物語が進行していくのにつれ、

静かに静かに重なっていくのですが、

それがある瞬間を越えると

言葉の一つ一つが胸にチクチク刺さり始め、

抵抗しようとしても、ぐいっと『エリカ』の世界に

取り込まれてしまいます。。。。

布勢先生はたくさんの作品を書かれていますが、

私はTBSの昼帯で長く続いた『天までとどけ』が好きで、

橋田賞新人賞の佳作の授賞式の後、

たまたま先生に皿鉢料理を御馳走になった時も、

現実では、家族に恵まれていない自分が

なぜこんなに王道の大家族の話に

惹かれるのかまったくわからないんです……。

などという話をさせて頂きました。

この時、

「それはね……おそらくこういうことだよ」

とその理由を教えて下さり、

どんな状況にいても、ひるむことなく

創作に突き進むためのキーワードを

頂きました。

あんな風に静かに思いやりのある言葉を

連ねる方にはなかなかお目にかかれません。

あの後、すぐに私もやりたかった

昼帯ドラマの仕事に入ることができ、

今、私がどうにかこうにか糊口を凌いでいけるのも

あの時、優しい言葉を頂いたおかげで、

心のどこかに「安心してOK」という灯火を

ともし続けることができたからかもしれません。

ああ、そうでした。あの時、太陽と北風の話を

たくさんさせて頂きました。

北風か太陽かどっちが強いかという話です。

今日は、新井さんのおかげで

また大事なことを思い出しました。

終演後のアフタートークにも、

ご自分の言葉できちんとお話しになる

魅力的な方々がいらしていて、

私も普段はしない話までさせて頂きました。

じつはアフタートークは苦手だったのですが、

こんな風にいろんな立場の方の

ほんものの声を交わし合うというのは

いいもんですね!

最後まで残っていらした

桑山芙紗江さん、神戸の老舗・串乃家の社長の松本巧さんと

新井晴みさんと一緒に撮った写真をUPいたします。

___5_2

右から、桑山さん、松本さん、新井さん、そして私。

___3_3

こちらは松本さんに撮って頂いた写真。

松本巧さんは、ご自身もチェロを演奏されますが、

今日は「1000人のチェロ・コンサート」について

非常に興味深いお話をして下さいました。

松本さんは、阪神淡路大震災以降、被災した神戸を

元気づけるために、ご尽力されたのです。

「1000人のチェロ・コンサート」についてはこちらをご参照下さい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/1000%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88

そして、東日本大震災で大きな被害を被り、

今もなお苦しんでいる人々のために

またこの「1000人のチェロ・コンサート」が

2015年に仙台で開催されるそうです。

私は不勉強で、カザルスくらいしか知りませんが、

ぜひ聴いてみたいと思っています。

今日、松本さんに伺ったばかりの話ですが、

チェロの奏でる音域は、

人間の声域とほぼ同じだそうですから、

1000人のチェリストが集結すると、

声明や、祈りの声のように

聞こえるのかもしれませんね……。

公式you tubeはこちらから

http://www.youtube.com/user/1000cello

「1000人のチェロが鳴る!」というタイトルで

NHKEテレの芸術劇場でも、

2005年6月19日にOAされたそうです。

新井さんの朗読といい、

「1000人のチェロ・コンサート」といい、

「音」の持つ力って、

コンテンツが巷に溢れ、

情報過多の今だからこそ、

個々のイマジネーションがどこまでも

拡がって、いろんな垣根を超えていきそうな

気がしています……!

12


こんなステキな絵ハガキを頂きました。

画家の一面も持っておられる新井晴みさんが

描かれた風見鶏の館の木版画です。

« 9月17日ありがとうございました! | トップページ | 10月4日早稲田大学交響楽団秋季演奏会 »

よしだあつこ」カテゴリの記事